皆さまからのお便り letters

角膜移植を受けられた方の喜びの声≪伊藤信夫様≫

約10年前に両眼の白内障手術を受け、その際に右目の角膜内皮細胞が正常値の1/10以下しかなく「いずれ角膜移植を必要とする時期が来る」 と言われていました。その後も継続して眼科治療を続けてきましたが、徐々に右目の視力が落ち、眼圧も上がり、掛かり付け医のご紹介で約2年前から神戸大学医学部付属病院の眼科で治療を受けることになりました。そして、その後兵庫アイバンクに角膜移植の待機登録をさせて頂きました。  

誠に申し訳ないことですが、それまで「移植」「アイバンク」という言葉は承知していましたものの、それが「直接自分とは関係のない遠い存在」のような気がしていました。ところが、待機登録をしたことにより「直接自分のこれからの一生に重大な関わりのあること」へと気持ちが変化していました。また「どなたかがお亡くなりになることによって、自分が救われるということでよいのだろうか?」という根源的な問題にも悩みました。しかし、どなたかの善意にお助け頂くことで自分が生かされることに感謝して、その時を待つことにさせて頂きました。

期間としては、登録後2年から3年程度と言われていたので、こんなに早く手術の日を迎えることが出来るとは思っていませんでしたが、兵庫アイバンクから電話を頂き、急遽 翌日に入院・手術を受けることになりました。

お陰様で主治医の先生はじめ、多くのご関係者の手厚い治療・看護で無事に移植手術をして頂くことが出来、その後順調に回復し、通常の日常生活を送ることが出来るまでになりました。

改めて献眼して下さったお方様、並びにご遺族の方々に衷心から有難く厚く御礼申し上げます。また、手術をして頂いた主治医の先生・看護師・アイバンクの方々にも深甚なる謝意を申し上げます。有難うございました。

献眼者・ご遺族の方々の善意・ご理解があって新しい光明をいただくことが出来、これからはその方々の善意に日々感謝しながら、自分の人生を全うさせて頂きたいと考えています。

多くの方の善意、並びに素晴らしい医療技術のお陰で頂いた「光」、改めて深く感謝申し上げます。