乱視とは

まず、乱視についての説明をしておきたいと思います。乱視は程度の差はあれ、ほとんどの人に存在します。角膜のカーブの程度が横方向と縦方向で同じであれば、乱視がない状態なのですが、乱視がある人はカーブの程度が横方向と縦方向で異なります。そのため、横方向と縦方向で屈折力が違いますので、眼底にはっきりした像が結べないのです。乱視には正乱視と不正乱視があります。角膜の曲がり具合が一方向で最も強く(強主径線)、これに直行(90度方向)する方向が最も弱く(弱主径線)、両線の間がなだらかに変化しているものを、正乱視と言います。それを矯正するのが、眼鏡やコンタクトレンズです。一方、角膜がでこぼこしていることによる不規則な乱視の場合を不正乱視と言います。乱視による症状は視力低下、片目で見てもだぶってみえる、目の疲れ、などです。

角膜は直径12mm、厚さ約0.5mmの組織です。

はっきりと物を見るためには、網膜面に焦点があい、映像が投影され、その情報が神経の刺激に変換されて、脳に伝えられる必要があります。角膜はいわゆる「くろめ」の部分ですが、実際はくろくなく、光を通す必要があるため透明な組織で、血管が通っていません。角膜の炎症や怪我で血管が入り込むとそれだけでも、角膜混濁の原因となり視力低下をきたしてしまいます。

その一方で、網膜に焦点をあわせるための光を集める働き(屈折力)を、一番多く担っているのも実は角膜です。角膜がきれいなおわん型をしているからこそ、光が1点に収束します。角膜がきれいなおわん型でなくなると、たとえ透明であっても、角膜不正乱視が生じて視力が低下します。この代表的な疾患は円錐角膜です。また、角膜移植などの手術や、角膜の外傷、炎症、感染後の角膜混濁によっても、続発性に角膜形状異常を生じます。実際の光の通り道である瞳孔の付近に瘢痕がのこれば、不正乱視が出現する可能性が高くなるため、角膜疾患の治療に際しては、原因の治療に加えて、角膜形状異常の発生についても配慮する必要があります。

角膜とは
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